国交省の入札結果 × 自社ノウハウ。AIで「勝てる落札価格」を導き出す方法

目次

はじめに:その入札金額、本当に「勝てる根拠」はありますか?

建設業において、公共工事の入札はまさに企業の生命線です。
特に国土交通省(地方整備局)をはじめとする官公庁の案件は、規模も大きく、受注できるかどうかで年間の売上が大きく左右されます。

しかし、積算担当者や経営層の皆様は、毎回このような悩みを抱えていないでしょうか?

  • 「過去の類似案件で、競合他社がどれくらいの落札率で入れてきたか調べるのに時間がかかる」
  • 「入札結果は見ているが、自社の積算とどこで差がついたのか、詳細な分析までは手が回らない」
  • 「ベテランの『勘』に頼った入札価格決定になっており、若手にノウハウが継承できていない」

国交省の入札結果は公開されています。しかし、それは「結果」でしかありません。
重要なのは、「その公開された結果」と「自社の社内にある積算ノウハウ」を突き合わせ、次の一手を導き出すことです。

本記事では、単なる検索ツールを超えた、「公開データ×自社データ」を活用した最新のAI入札戦略について解説します。
「検索作業」を自動化し、人間は「勝つための戦略」に集中する。そんな建設DXの新しい形をご紹介します。

1. 公開情報の「検索」だけで終わっていませんか?

膨大なPDFファイルとエクセル転記の罠

現在、多くの建設会社様が行っている「入札情報の収集」は、非常に泥臭い作業です。
入札情報サービス(PPI)や各整備局の公表ページから、該当する工種の入札結果PDFをダウンロードし、工事名、落札業者、落札金額、予定価格などを確認する。

資料自体は表形式で整理されているものの、以下の課題が常につきまといます。

  • ファイルが分散している: 年度ごと、発注機関ごとにファイルが分かれており、横断的な検索が難しい。
  • 「点」でしか見られない: 特定の案件の結果はわかっても、「このエリアでのA建設の過去3年の平均落札率推移」のような「線」のデータを作るには、膨大なエクセル入力作業が必要になる。

多くの担当者が、この「データを集めて表に入力する作業」に時間を奪われ、肝心の「分析」に時間を割けていません。

AIを使えば、単純作業が格段に減る

最新のAI技術を活用すれば、この状況は一変します。
大量の公表資料(PDF等)をAIデータベースに読み込ませることで、まるで人間に話しかけるようにデータを抽出できるようになります。

【検索イメージ】
ユーザー:「近畿地方整備局管内で、過去2年間に『○○建設』が受注した『道路改良工事』の一覧と、それぞれの落札率を出して」
AI:「はい、該当する案件は以下の5件です。平均落札率は91.5%です。(表形式で出力)」

これまで半日かかっていたリサーチ作業が、たった一言のチャットで完結します。
しかし、これはあくまで「効率化」の話。AIの真価は、ここから先にあります。

2. 「公開情報」×「自社ノウハウ」=最強の作戦参謀

ここからが本記事の核心です。
一般的な検索ツールやAIサービスと、弊社が提案する「入札戦略AI」の最大の違い。
それは、「御社の社内に眠る『秘伝のデータ』をAIに学習させられる(参照させられる)」という点です。

「なぜ負けたか」をAIが瞬時に分析

入札に負けた時、あるいは他社が予想外の安値で落札した時、その原因を突き止めていますか?
公開されている「入札調書(他社の金額)」と、社内にある「自社の積算内訳書」をAIの中で突合させることで、高度な分析が可能になります。

【AIへの指示と回答例】

指示:
「今回の〇〇工事の入札結果(公開情報)と、うちが作成した積算見積書(社内データ)を比較して。A社との金額差が大きかった工種はどこ?考えられる原因は?」

AIの回答:
「分析結果を表示します。A社との最大の乖離は『仮設工』に見られます。御社の見積もりと比較し、A社は約15%低い金額で入札しています。
過去の類似案件(社内日報データ)を参照すると、このエリアでは現場近くに資材置き場を確保することで運搬費を圧縮できる事例がありました。A社はその手法をとった可能性があります。」

このように、単なる数字の比較だけでなく、「自社の過去の経験(日報や過去の積算根拠)」と「外部の結果」を組み合わせた推論が可能になります。

技術提案書の作成アシスト

総合評価落札方式においては、技術提案の質が勝敗を分けます。
ここでもAIは強力な武器になります。

  • 過去の勝利パターンの呼び出し:
    「今回の公告仕様書(公開データ)」に対し、「過去に評価点が高かった自社の技術提案書(社内データ)」の中から、適用できそうなアピールポイントをピックアップさせる。
  • 地域特性のリスク管理:
    「この施工場所周辺で、過去にうちが施工した際、どのようなトラブルがあったか?(社内日報検索)」→「過去に梅雨時期の法面崩壊で工程遅延が発生しています。降雨対策の強化を提案書に盛り込むべきです」と提案。

3. 【動画で解説】実際のAIツールの動きをご覧ください

言葉で説明するよりも、実際の画面を見ていただいた方がイメージが湧くかと思います。
以下は、AIツールを使って、入札データの検索と分析を行っているデモ動画です。

「こんなに簡単に情報が出てくるのか」と思うのではないかと思います。

動画でご覧いただいた通り、複雑な操作は一切ありません。
現場監督の方や、普段パソコン操作に慣れていない方でも、チャット形式で直感的に使うことができます。

4. なぜ「自作AI」や「無料AI」では実務に使えないのか?

最近ではChatGPTなどの生成AIが普及し、「これなら自社でも作れるのではないか?」と考える情報システム担当者様もいらっしゃるかもしれません。
確かに、簡易的なものは作れます。しかし、「実務で使い物になるレベル」にするには、以下の3つの壁を乗り越える必要があります。

① データの「紐付け」の壁

国交省の入札結果(PDF)と、自社のエクセル積算書。これらは全く異なるフォーマットです。
ただAIに放り込むだけでは、AIは「どれが工事名で、どれが金額か」を正しく認識できません。
実務レベルの精度を出すためには、データの事前処理(クレンジング)と、AIが読み取りやすいデータベース設計が不可欠です。弊社はここに多くのリソースを投じています。

② セキュリティの壁

これが最も重要です。「自社の積算ノウハウ」や「原価情報」は、絶対に社外に流出してはならないトップシークレットです。
無料のAIサービスや、Web上の共有ツールにこれらのデータをアップロードすることは、情報漏洩のリスクを伴います。
弊社が提供するツールは、お客様ごとに独立したセキュアな環境を構築し、データが外部の学習に利用されない仕組みを徹底しています。

③ 専門用語の壁

一般的なAIは、「歩掛(ぶがかり)」や「諸経費率」、「施工パッケージ」といった建設独自の概念を深く理解していません。
建設業の入札業務に特化したプロンプトエンジニアリング(AIへの指示出し技術)がなければ、的確な回答は得られません。

5. まとめ:データ分析はAIに任せ、人間は「決断」を

入札業務は、時間との戦いです。
締め切りが迫る中、膨大な資料をめくり、電卓を叩く時間は、もはや時代遅れと言えるかもしれません。

「競合の動き」と「自社の強み」を瞬時に把握し、勝てる価格で札を入れる。
この戦略的な意思決定にこそ、人間のリソースを使うべきです。

まずは「御社の管轄エリア」のデータで試してみませんか?

現在、当ツールの導入をご検討されている企業様に、デモンストレーションを行っております。

  • 「うちの地元の〇〇整備局のデータも見られるか確認したい」
  • 「自社の過去の積算データを取り込んだら、どんな分析が出るか試してみたい」

といったご要望にも柔軟に対応可能です。
システムを「作る」苦労は私たちが引き受けました。皆様は完成したシステムを「使う」だけで構いません。

ご興味のある方は、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
貴社の入札勝率を上げるための、最初の一歩を踏み出しましょう。

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